ビジネスお悩み相談室

2022年4月15日

ビジネスお悩み相談室vol.8

Q.絶対に儲かると思う株を友人に教えてあげたけど、問題ないよね?

【相談】

私の勤務するA社は、近々上場企業のB社と提携し、革新的な技術を上場企業に提供します。これにより

B社の株価は急騰すると思うので、お金に困っている友人に「B社の株を買うと絶対に儲かるよ!」と教

えてあげました。

詳しい内容は話していないし、自分で取引をするわけではないので問題ないですよね??

【解答】

問題になる

【解説】

本件は、インサイダー取引規制にひっかかる可能性があります。

インサイダー取引とは、未公表の重要事実を知りながら、その公表前に株などの売買をすることを言います。

自分の会社の重要事実を知ってその公表前に自社の株を売買する場合だけではなく、取引先等の重要事実を知ってその公表前に株式を売買した場合や、重要事実を第三者に伝達したり取引を推奨したりするような場合も刑罰・課徴金の対象とされています。

今回の相談のように、重要事実それ自体は伝えずに知人に購入を推奨したところ、金融庁から数百万円もの課徴金が課された実例もあります。

未公開の重要事実を知ってしまった場合には、自ら株式を売買しないことは勿論ですが、家族・知人等の親しい人であっても絶対に他言しないようにしましょう!